【06/12追記】 著作権法等改正法が成立・公布、原則2021年1月施行もリーチサイト対策など一部は今年10月施行

<2020年6月12日公布>

◆《インターネット版官報》著作権法及びプログラムの著作物に係る登録の特例に関する法律の一部を改正する法律(令和2年法律第48号) が公布

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<2020年3月10日公表(改正法案国会提出時)>

◆《文部科学省》第201回国会における文部科学省提出法律案(令和2年1月20日~)著作権法及びプログラムの著作物に係る登録の特例に関する法律の一部を改正する法律案

 ※ 本改正法は、令和2年6月12日法律第48号として公布されました。

<2020年3月10日掲載>

著作権法等の改正案が国会提出、リーチサイト対策、侵害コンテンツのダウンロード違法化で海賊版対策を強化へ

<なお、2020年1月16日公表>

◆《文化庁》「侵害コンテンツのダウンロード違法化の制度設計等に関する検討会」における議論のまとめの公表について

 

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柴野相雄弁護士の一言コメント

今回の改正の目玉として、インターネット上の海賊版対策の強化が挙げられます。同対策については議論の帰趨が注目されてきましたが、本改正により、国民の正当な情報収集等とのバランスを図りつつ、実効的な対策が期待されるところです。その他の改正事項については、昨今のビジネス動向や社会実体の変化等を踏まえ、関係者からの要望に応じた著作物の利用円滑化のための措置や、他の知的財産法との整合性を図るための措置等が内容となりますが、痒いところに手が届くものが多いと言えます。

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 著作権法及びプログラムの著作物に係る登録の特例に関する法律の一部を改正する法律(令和2年法律第48号)が6月12日、公布されました。無断複製コンテンツをインターネット上に掲載する海賊版サイトへの対策が急がれるなか、昨年の通常国会での改正法案提出は見送られ、「侵害コンテンツのダウンロード違法化の制度設計等に関する検討会」(座長=土肥一史一橋大学名誉教授、弁護士)において改めて議論。本年1月16日には検討結果が取りまとめられ、3月10日、法案の閣議決定・国会提出に至ったのち、6月5日の参議院本会議において原案どおり可決・成立したものです。

 今般の改正法により、著作権法上、1)リーチサイト対策(改正により新設された同法113条2項~4項等)、侵害コンテンツのダウンロード違法化(30条1項4号・2項等)といった海賊版対策の強化を主軸として、2)著作物の円滑な利用を図るための措置、3)著作物の適切な保護を図るための措置が講じられたほか、プログラム登録特例法においては 4)プログラムの著作物に係る登録制度の整備(改正により新設された同法4条等)がなされました。

 これらのうち上記2は、写り込みに係る権利制限規定の対象範囲の拡大(改正後の著作権法30条の2)、行政手続に係る権利制限規定の整備(権利者に許諾なく必要な複製等が可能となる場合を拡充。42条2項)、著作物を利用する権利に関する対抗制度の導入(63条の2)を図るものです。たとえば、上記により、現行法で認められる写真撮影・録音・録画だけでなく、スクリーンショットやインターネットによる生配信等を行う際の写り込みも幅広く認めるなど、適法行為の対象を拡大しました。またによっては、著作権者から許諾を受けて著作物を利用する権利に関し、著作権が譲渡された場合にはその譲受人に対しても対抗すること(利用の継続を求めること)が可能となる仕組みが設けられています。

 上記3については、著作権侵害訴訟における証拠収集手続の強化(改正後の著作権法114条の3)、アクセスコントロールに関する保護の強化(「ライセンス認証」の不正回避行為に対応。2条1項20号・21号、113条7項等)といった措置が講じられています。

 ④・⑤は、「他の知的財産法との整合性を図る」観点からの改正ともなっています。では、侵害者が保有する証拠書類を権利者に対して提出させる書類提出命令手続に関し、ア)裁判所があらかじめ実際の証拠書類を閲覧したうえで提出命令発出の要否を判断することを可能とし、イ)実際の書類をみて判断する際に専門委員(大学教授等)のサポートを受けられるようにしました。

 改正法の施行日は原則2021年1月1日とされていますが、上記1のうちリーチサイト対策、上記2については今年10月1日に施行されます。

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