カンボジア法務基本情報

カンボジア王国(以下、「カンボジア」という。)は、その首都をプノンペンに置いています。地理的には、インドシナ半島に位置し、西においてはタイ、北においてはラオス、東においてはベトナムと接し、その南端は南シナ海に面しています。ラオスからメコン川が流れ込み、カンボジアを縦断した後、ベトナムへと更に流れています。国の面積は、18万1035平方キロメートルで、世界で90位、北海道の2倍強の大きさとなります。人口は、2011年7月現在で、1470万人程度で、世界では66位の人口となっています。平均年齢は、22.9歳と大変若い国家です。また、人口の96.4%が仏教徒で構成されています(以上、カンボジアに関する基礎情報については、2012年1月付けWorld Fact Bookを参照)。

カンボジアの法制度は、1863年以来、フランスの法制度の影響を強く受けており、フランスからの1954年における独立以降も、1975年までは顕著にその傾向が伺えました。ところが、1975年にクメールルージュによる法制度の破壊及び裁判官、弁護士等法律家の大虐殺により、カンボジアの法制度は一旦無に帰することとなります。その後、1979年以降においてはソ連やベトナムの共産主義の影響を受けた時期もありましたが、国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)による介入の結果、1993年には初の総選挙が行われ、内戦は終結することになりました。現在においては、様々な法整備支援プログラムの援助もあり、日本法、フランス法やコモンローなどの影響を受けた法制度が多数導入され始めている状況にあります。なお、カンボジアに関しては、ベトナムなど他国に比べ、外国投資に対する門戸が開かれているのが大きな特徴となります。現地法人との合弁要請、為替管理、利益の本国送金についての規制はなく、現地企業と外国企業は土地の所有以外に関しては、平等的な取り扱いを受けるものとされています。また、カンボジア政府も官民両セクターの活発な連携を図る等ビジネスフレンドリーな性質を有している点もカンボジア投資のメリットと言えます。以下に、カンボジアの基本的な法律の特徴及び留意点を図表にて示します。

特徴 留意点
憲法

● 多党制の自由民主主義

● 三権分立、人権保障などの基本理念に関する規定が定められている

不動産法

● 外国人の土地所有禁止

● 建物については、外国人の区分所有が許される場合がある

● 永久借地権等を利用した土地の実効的支配は可能

契約法

● 口頭による契約も可能

● その他、典型契約の定めが置かれている

● 新民法により置換された規定が多い

会社法

● 有限責任会社、組合、駐在員事務所、支店及び子会社といった投資形式がある

● 組合に法人格が認められている

● 主として利用される形態は、私的有限責任会社と公開有限責任会社

外国投資法

● 適格投資プロジェクト(QIP)関連の詳細な定めを置いている

● QIPとしては適格でない活動のリストが定められている

● 投資優遇措置としての法人税の免税又は特別償却の適用は選択性

労働法

● 労働法の目的が公序の確保にあるため、労働者保護を重視

● 最低賃金は、衣類、靴及び繊維業者にのみ適用

● 期間の定めある労働契約の最長期間は2年

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