マレーシア法務基本情報

マレーシアは、東南アジア有数の巨大都市クアラルンプールを首都としています。地理的にはタイ王国、インドネシア共和国及びブルネイ・ダルサラーム国(通称ブルネイ)と陸で国境を接し、シンガポール共和国及びフィリピン共和国とは海で国境を接しています。国の面積は約33万平方キロメートルで、世界では第66位、37万7000平方メートルを有する日本の約0.9倍の大きさとなります。1960年には800万人程度であった人口は、2013年には約3000万人程度となっており、順調な増加を続けています。国民の平均年齢は約26.8歳です。また、マレーシアは多民族国家であり、マレー系が総人口の約67%、中国系が約25%、そしてインド系が約7%を占めています。宗教も多種多様であり、イスラム教が全体の約61%を、仏教徒が約20%を、キリスト教徒(カトリック及びプロテスタント)が約9%を、そしてヒンドゥー教徒が約6%を構成しています。国語はマレー語です。

対日関係は良好で、第4代首相であるマハティール政権時には、第二次世界大戦後急速に復興して経済成長を遂げた日本を見習ってマレーシア経済の成長を目指す「ルックイースト政策」が採用され、第5代首相アブドラ政権でもこの政策が継承されたこともあり、日本とは緊密な関係が維持されてきたといえます。両国の人的文化的交流も盛んで、マレーシア所在の大学には長年日本語コースが設置され、多くのマレーシア人が日本の大学等教育機関に留学してきたこともあり、マレーシア人の対日感情も非常に良好です。在日マレーシア人は2014年6月時点で約8,000人、在マレーシア日本人は2014年10月時点で約22,000人であるとされています。

マレーシアの法制度は、長年にわたりイギリス連邦の植民地であったことからイギリス連邦の法制度の影響を強く受けており、コモン・ローの法体系を採用する国家の1つといえます。

マレーシアは外国資本のマレーシアへの投資に対して比較的開放的な方針を採用しているといえます。以下に、マレーシアの基本的な法律の特徴及び留意点を図表にて示します。

特徴

留意点

憲法

● 言論・結社の自由(第10条)、信教の自由(第11条)及び財産権(第13条)といった国民の基本的人権が保障されており、平等原則(第8条)についても規定されている

● ブミプトラ(マレー語で「その土地の人」を意味し、先住のマレー系住民を指す)の優遇的・特別的地位を明示している(第153条)

不動産法

● 外国人及び外国法人でも不動産取引は可能である

● 外国人による商業物件及び工業・農業用地の取得は認められず、外国法人にのみ認められ、外国法人は現地法人を設立した上で当該現地法人が取得できる

● 外国人は住宅の取得が可能である

● 外国人及び外国法人による不動産取引については最低取得額が規定されている

会社法

● 株式有限責任会社(Company Limited by Shares)、保証有限責任会社(Company Limited by Guarantee)及び無限責任会社(Unlimited Company)といった会社形態がある

● 主として利用される形態は株式有限責任会社である

● 会社の事務的業務を担当する会社秘書役(Company Secretary)が必要的機関とされている

投資促進法

● 外国からの投資促進における会計上・税制上、会社設立上及び事業運営上の優遇措置について定められている

労働法

● 全ての職種及びレベルにおいてマレーシア人が訓練され、雇用されるべきであるとするのがマレーシア政府の指針である

● マレーシア政府は、マレーシア社会の民族構成比を反映した従業員構成とする努力を在マレーシア全企業に対し求めている

● マレーシア人の雇用義務は具体的には定められていない

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