ミャンマー最新法令情報 ミャンマー法務基本情報

ミャンマー連邦共和国(以下「ミャンマー」といいます。)は、2006年から首都を北部のネピドーに置いています(以前の首都はヤンゴン)。地理的には中国、タイ、インド、ラオス、バングラディッシュの5ヵ国と国境を接し、国土の南側約2000kmがインド洋に面しています。国の面積は約67万7000平方キロメートルで、日本の約1.8倍の大きさとなります。人口は6242万人程度(2011年推定値)で、平均年齢は約26.5歳となっています。また、人口の約90%が仏教徒で構成されています(以上、ジェトロ、United Nations及びIMFのウェブサイトを参照)。

ご存知のとおり、ミャンマーは軍事政権下での度重なる人権侵害を理由として欧米諸国による経済制裁を受けて長らく国際社会から取り残されていましたが、2011年春に軍事政権が解散しテイン・セイン大統領による民主政権が誕生したことを契機に民主改革が進み、2012年にEU及びアメリカが相次いでミャンマーへの経済制裁の一部停止を決定したことや日本政府がODAの再開を決定したことなどから国際社会への経済開放が加速しており、ASEANの「ラストフロンティア」として脚光を浴びています。

ミャンマーの法制度は、イギリス統治時代に同じくイギリスの植民地であったインドにおいてイギリス判例法を成文化したインド法典を全面的に移植し作成された「ビルマ法典」が基礎となっており、イギリス法の影響を強く受けています。もっとも、1962年の軍事クーデター以降イギリス法の移植が禁止され、様々な独自の法律が制定されており、裁判所もミャンマーの判例や制定法、イギリスの判例に基づいて形成されたミャンマーの一般法理を重視していることから、ミャンマー独自の法体系が形成されているとも言えます。

ミャンマーは、他のASEAN諸国に比べて外国企業に対する制約が少なく、外国企業は一部の業種を除いて独資によって会社を設立することができます。但し、ミャンマーは独立以降、社会主義や軍事政権を経たことによって法制度が混沌としており、外国投資に関する制度が明確でないことから、外国投資を行う際にはこの混沌とした法制度を正確に把握することが重要になってきます。以下に、ミャンマーの基本的な法律の特徴及び留意点を図表にて示します。

特徴 留意点
憲法

● 表現の自由、信教の自由などの国民の基本的人権が保障され、国民の平等についても規定されている

● 連邦議会議員の4分の1を軍人議員とする等、軍事政権の影響が残っている

不動産法

● 外国人及び外国会社の不動産所有禁止

● 外国人及び外国会社は1年を超える賃借を行ってはならない

● 例外として、外国投資法に基づいて設立された外国会社は50年(更に10年の延長が2回まで可)を上限として賃借できる

会社法

● 株式有限責任会社、保証有限責任会社、無限責任会社といった会社形態がある

● 主として利用される形態は株式有限責任会社である

外国投資法

● 外国投資法上の優遇措置の内容、投資保証、対象となる業種などが定められている

● 投資優遇措置としての法人税の減免、関税の減免など

● 会社法に基づく会社の場合には優遇措置の適用はない

労働法

● 原則としてミャンマー人の雇用義務は存在しない

● 外国投資法に基づいて設立された外国会社は一定以上のミャンマー人の雇用義務がある

ページの先頭へ