タイ

法務Q&A

現地法人を設立するにあたり、注意すべき点はありますか。
タイにおいては現地法人の設立にあたり、外国人事業法の適否に注意する必要があります。特にサービス業については幅広く適用が認められるため、外国法人としてサービス業を行う場合には外国人事業法上のライセンスが必要となる場合が多い点にご留意くださいませ。
名義貸しにより内国法人を設立することは許されますか。
名義貸しを通じた外国人事業法の適用回避は明示的に禁止されており、刑事罰の適用対象となっている点にご留意くださいませ。なお、どのような場合に名義貸しであると判断されるかについての明確な基準がない点にも注意が必要です。
現地の事業を清算・撤退する場合に気を付ける点はありますか。
清算及び撤退にあたっては、通常税務調査が行われます。この税務調査は非常に長い期間を要することが多く、事業の容易な清算及び撤退を妨げている実態がある点ご留意くださいませ。
日本の親会社から現地法人に出向する場合には、どのような手続きが必要でしょうか。
日本の親会社の従業員が現地法人に出向する場合、通常タイにおける「就労」を行うことになるため、ビジネスビザの取得に加えて就労許可の取得が必要となる点にご留意くださいませ。なお、就労ビザの取得にあたって、外国人については最低賃金規定の適用があること及び使用者が外国人一人につきタイ人四人を雇用していなければならないとされている点にも注意が必要である。
現地での従業員の雇用・解雇にあたって気を付ける点はありますか。
タイにおいては解雇に関して気を付けるべき様々な独自のルールがあります。例えば、解雇予告の必要期間が給与の支払日により異なること等が挙げられます。その他にも幅広く解雇補償金の支払いが必要となる点にも留意する必要があります。例えば、有期雇用契約の期間満了による終了の場合や定年による雇用の終了の場合にも解雇補償金が必要となされています。
契約の準拠法を選択できますか。また、契約書の言語について規制がありますか。
契約の準拠法の選択は可能です。また、通常契約書の言語についての規制はありません。政府に契約書を提出する場合、翻訳の作成が求められることがありますが、この場合でも契約書の原本が外国語であっても問題ないものと考えられています。
契約書に仲裁条項を入れたり、国際裁判管轄を定めたりすることはできますか。またその際の注意点はありますか。
仲裁条項や国際裁判管轄を定めることは可能です。但し、国際裁判管轄については、外国判決のタイにおける執行が認められない点で注意を要します。なお、タイの裁判管轄については、他の東南アジア諸国に比して裁判所に対する信頼性が高いため、採用されている例が比較的多いのが実情です。
契約書の作成にあたり注意すべき点はありますか。
タイの場合、日本語及びタイ語の翻訳業者は多数あるものの、法律用語まで正確に理解している翻訳家は少ないため、日本語とタイ語で契約を締結する場合は両言語の整合性について慎重に検討する必要があります。また、両言語のうちどちらが優先するかについては明示的に規定する必要がある点にご留意くださいませ。
現地法人から日本の本社へ配当などを送金することについて、規制がありますか。
配当金の送金に関して事前承認を要するような規制はありませんが、一定の場合に外国為替銀行への書面提出が必要とされる場合がある点にはご留意くださいませ。
現地法人を運営するにあたって、コンプライアンス上気を付ける点はありますか。
近時のタイにおいて汚職撲滅は重要な政策であると考えられていることもあり、贈収賄行為の摘発件数は増加しており、注意が必要です。なお、国家汚職防止委員会がその告示により社会的儀礼又は慣習として公務員が財物等を受領することを認めている場合がありますが、これはあくまでも収賄者の適用除外について定めるものであり、贈賄者がこれにより必ず贈賄罪が適用されないというわけではない点にご留意ください。また、タイにおいてはファシリテーションペイメントを許容する明文上の規定がない点についてもご留意くださいませ。
現地法人の取締役について、国籍・居住地・人数等の要件は定められていますか。
一般的な非公開会社の場合、取締役については3人(公開会社の場合は5人以上)必要とされています。なお、非公開会社の場合、国籍や居住地に関する要件はない(公開会社の場合、半数以上が国内居住である必要あり)ものの、タイにおいては取締役会の開催が原則として対面で行われる必要があるため、開催地の検討も含めて取締役の居住地については留意が必要となります。
現地法人のガバナンスを行うにあたり注意すべき点はありますか。
株主総会または取締役会については現実の開催が厳密に要求されている点に注意が必要です。また、株主総会招集の手続き等に関しても株主への通知や招集通知の新聞広告を実行がない限り株主総会手続きが無効となる可能性があり、これらの手続きを関係者の同意等により省略することは認められていない点にご留意くださいませ。
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