7月1日より、日本からのフランス入国制限が一部解除されました。簡単にその内容をご説明いたします。
EU評議会は、新型コロナウイルス感染拡大を受けて実施してきた域外からの渡航制限について、7月1日以降、日本を含む14か国[1]を対象に入国制限を解除するよう、加盟各国に勧告しました。(注:入国管理の権限は各加盟国がもっています。)
このEU勧告の内容をフランスでも実施するため、フランスのフィリップ首相(当時)は、7月1日、訓令を発表しました(Instruction n°6187/SG)。
この訓令はEU評議会の勧告に沿った内容で、EU評議会のリストからアルジェリアを除く13か国[2]からの、フランス本土[3]への入国制限が解除するものです。日本も入国制限解除の対象国です。なお、この対象国リストは、EU評議会委員会により、15日ごとに見直されます。
また、同訓令により、対象国から入国の場合、入国後の14日間の自主隔離や、例外的国際移動証明書の携行は不要となりました。
新規ビザの発給に関しては、下記のカテゴリーに限定して、発給を再開しました。
- 学生およびテスト生(短期および長期滞在)
- 就労目的の長期滞在者(3カ月以上)
- 長期滞在者の同行家族(3カ月以上)
- フランスへの再入国者(Visa de retour)
企業から派遣され赴任する方、及びその家族は、今回申請再開されたビザのカテゴリーに該当しますので、7月1日よりビザ申請が可能です。
参考:https://jp.ambafrance.org/article15891
現在、フランスビザ申請窓口の予約が大変込み合っており、8月後半までほとんど空きがない状況です。ご赴任の予定が決まりましたら、できる限り早めに、予約をお取りになることをお勧めいたします。
フランスビザ申請窓口予約サイト:https://jp.ambafrance.org/article3843
なお、日本の外務省は感染症危険情報で、フランスに対しては、ひきつづき、レベル3渡航はやめてください(渡航中止勧告)を発出しています。
最後に、フランスへの入国制限解除は、日本国籍に限らず、日本居住者を対象としています。しかしながら、7月9日現在、日本政府の入国規制により、外国籍の日本在住者(特別永住者を除く)が一旦を出国し、フランス(および指定国)に滞在した場合、日本への再入国が、事実上ほぼ不可能となってしまうことにご留意ください。
参考:http://www.moj.go.jp/content/001318288.pdf
[1] 14か国とは、アルジェリア、オーストラリア、カナダ、ジョージア(グルジア)、日本、モンテネグロ、モロッコ、ニュージーランド、ルワンダ、セルビア、韓国、タイ、チュニジア、ウルグアイ、および、中国については相互の入国制限解除を条件としています。
[2] 13か国とは、EU評議会のリストからアルジェリアを除いた国々。すなわち、オーストラリア、カナダ、韓国、ジョージア(グルジア)、モンテネグロ、モロッコ、ニュージーランド、ルワンダ、セルビア、タイ、チュニジア、ウルグアイ
[3] フランスの海外県・海外領土に関してはそれぞれ扱いが異なります。