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【入所】当事務所では前公正取引委員会事務総長の松山隆英氏を顧問として迎えました

2011/10/05

当事務所では前公正取引委員会事務総長で現在は同志社大学法科大学院教授の松山隆英氏を本年8月1日付で顧問として迎えました。以下、松山隆英氏の入所のご挨拶を掲載いたします。

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昭和50年4月に公正取引委員会に入庁し、36年弱の公務員生活を本年1月13日に終えました。2月から、TMI総合法律事務所で、独占禁止法の所内勉強会に参加させていただきながら、公正取引委員会関連業務などのご相談に応じておりました。4月からは同志社大学の法科大学院の教授に就任し、週の前半を六本木で、後半を京都でという生活を送っております。退官後6か月を経過したこともあり、8月1日付で、正式に顧問として勤務させていただくことになりました。

行政官としては、「国民目線での行政」を目標に掲げておりましたが、規制を行う官の立場と規制を受ける民の立場の距離感を、十分に実感することはできませんでした。

この数か月間、いろいろなご相談に応じながら、現役公務員でいた当時には理解できなかった距離感の実態が少しずつ実感できるようになってまいりました。独占禁止法を中心とする競争政策は、この10年間で劇的に変化したと思います。世界中の競争当局のランキング評価でも、我が国の公正取引委員会は、本年1ランク格上げになったそうですし、昨年度の700億円を超える課徴金額というのは、EUを除く世界中の国の中で最高の実績ということだそうであります。競争法及び競争政策の発展のためには、規制を行う当局の担当官と、規制を受ける民間企業、その代理人としての弁護士などの専門家との間の良好かつ円滑なコミュニケーションの存在は、不可欠なものだと思います。

行政官としての経験年数は長いものの、弁護士資格を有していない顧問でありますので、クライアントの皆様方にどの程度の貢献ができるかはあまり自信もありませんが、縁あって所員に迎えていただいた以上、ご相談などには自分なりに全力で対応させていただきたいと思っております。よろしく、ご指導、ご鞭撻をお願い申し上げます。

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