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【特許商標ブログ】杭州市濱江区主催の知財セミナーへの登壇について
2024.11.05
2024年10月18日に中国杭州市にて行われました、杭州市ハイテク区(濱江区)主催、万慧達知的財産・北京君策知識産権発展中心共催の「特許の全世界ポートフォリオと戦略:国境を越えたイノベーション保護」知的財産権セミナーに、TMI中国知財プラクティスグループのメンバーである弁理士 伊藤貴子が出席し、「日本特許特有の制度と紛争解決手段」というテーマで発表を行いました。
同セミナーは、AIPPI杭州大会の前日に、杭州市濱江区の知的財産局近くの会議室で開催され、杭州市のみならず中国各地から、企業の知的財産担当者、弁護士・弁理士など約150名が参加しました。
セミナーでは、まず、濱江区市場監督管理局の史琼局長による開会の辞があり、その後、米国Crowell & Moring LLPのYuezhong Feng弁護士から、米国特許訴訟と337調査に関する紹介がありました。続いて、万慧達知的財産の謝敏楠弁理士から、「海外での特許権利化及び侵害リスク回避」と題した、主に米国・欧州で特許権利化を進める中国企業向けの、示唆に富んだレクチャーがありました。そして、Germain & Maureau事務所のNicolas Delorme弁護士からの欧州単一特許制度・欧州統一裁判所の紹介の後に,伊藤貴子弁理士の発表となりました。
伊藤貴子弁理士からは、特許の権利化・審判における日中の制度・実務上の相違点に関する詳しい解説と、近時の日本の特許権侵害訴訟事例の紹介を行いました。最後の全体質疑では、日本の出願変更制度や早期審査制度に関する具体的な質問が寄せられ、日本への特許出願と日本特有の制度の利用に対する中国企業・代理人の関心の高さが伺えました。
今回のセミナーは、AIPPI杭州大会の前日開催ということもあり、大変活気に溢れた、積極的な意見交換と交流の場となりました。また、杭州市のハイテク企業集積地である濱江区の知的財産権に対する意識の高さ、若く優秀な人材の豊富さにも、非常に強い印象を受けました。ご招待頂いた主催及び共催の皆様に心より感謝申し上げます。
TMIでは、今後も、このような国際的な実務交流の場に積極的に参加し、各国の最新情報の収集と、現地代理人との緊密なネットワークの構築に努めてまいります。
また、日中の特許制度・実務の相違点に関する内容にご興味がありましたら、ぜひお気軽にお問合せください。
[閉会後の全体集合写真]
(写真は共催事務所より提供いただきました。)
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