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【特許商標ブログ】座談会-20代・30代でTMIに転職した弁理士 vol.1
2022.05.31
本日は座談会にご参加いただきありがとうございます。今回、20代・30代で他の特許事務所・法律事務所から転職された弁理士の先生方にお集まりいただきました。大きく4つのテーマで話を伺えたらと思います。
20代・30代という比較的若い時期に転職をしようと思った理由を教えてください。
-トップバッターは北澤先生、お願いします。
北澤:
私は学生時代に弁理士試験に合格し、最初から弁理士として社会人になったのですが、前職では業務内容が偏りそうだと感じていました。もっと色々なことができる広い世界を見てみたい、というのが転職を考えたきっかけです。対特許庁業務だけでなく、また、同じクライアントの案件だけでなく、様々な業務やたくさんのクライアントの案件に携わりたかったというのがあります。あとは、仕事を体で覚えて早く一人前の弁理士になりたかったことも、転職を考えた動機の一つでした。まだ25歳だったのに、もう焦りを感じ始めたというか。石橋を叩いて渡る性格かもしれないですね。同じ職場の環境に慣れきってしまうとそこから抜け出すのが難しいような気がしましたし、体力のある若いうちに動いた方が色々な新しいことにチャレンジできるかなと。そこで、少し早いかもしれないとは思いましたが、転職活動を始めることにしました。
- 北澤先生、ありがとうございます。それでは入所順で、村上先生お願いします。
村上:
私は以前、小規模な事務所で国内の出願中間案件を担当していました。国内出願に基づく外国出願は別の方に引き継いでいたのですが、北澤先生と同じように、もっと自分の仕事の幅を広げたいなと思っていました。
あとは、小さな事務所だと距離感が近すぎて、内部の業務にも携わる必要があったんです。まだ経験が浅かったのでクライアントワークに専念したかったのですが、そういう環境ではなかったというのも転職を考えた大きな理由です。もう一つ、ちょうど子供が生まれた後だったので、物事がダイナミックに動く小規模事務所より、もう少し安定した環境で腰を据えて働きたいというのもありました。
- そういえば村上先生は元々、SEやコンサルをやっていたんですよね?
村上:
はい。SEをやっていたときに知財のコンサルに興味が出てきて。いきなり知財のコンサルにはなれそうになかったこともあり、まずはITコンサルの企業に転職しました。でも、ITコンサルはあまりにも忙しくて、なかなか弁理士試験の勉強ができなかったんです。そこで前の事務所に転職をして、働きながら試験勉強をしていました。
飯田:
次は私ですね。私は比較的大きな事務所にいたのですが、商標の内内(国内のクライアントが日本の特許庁で手続きをする)案件および外内(外国のクライアントが日本の特許庁で手続きをする)案件を専門に扱う弁理士と、内外(国内のクライアントが外国の特許庁で手続きをする)案件を専門に扱う弁理士とでチームが完全に分かれており、どちらかのチームの仕事のみしか扱うことができませんでした。いずれかの手続きのスペシャリストになれるという意味では良いのかもしれませんが、私は、やはり商標を扱う弁理士である以上、どちらの手続きにも精通したオールラウンダーになりたいという希望がありました。
あとは、色々と経験を積むという意味では、できるだけ案件の数が多く、バラエティに富んだ仕事ができる事務所がよいだろうと。出願や中間だけでなく訴訟も交渉も経験してみたいし、商標だけでなく意匠も経験してみたい。幅広い業務を自由に経験させていただけそうな事務所を探していました。また、TMIには知り合いもいて、皆様とても優秀でしたし、生き生きと働いていらっしゃるなと思っていました。
前の事務所では比較的長く働いていたので、新しい環境に身を置いてみたいという希望もありましたね。企業も選択肢の一つでしたが、まずは弁理士として、プロフェッショナルとしてのスキルを磨きたかったんです。
そういった諸々の条件を満たす事務所がTMIでした。
- ちなみに、前の事務所ではどういった仕事をされていましたか?
飯田:
調査・出願・中間業務が中心でした。訴訟案件も扱う事務所でしたが、あまり件数は多くありませんでしたね。
- なるほど。では最後に中河先生、お願いします。
中河:
やっぱり若いうちに色々な経験を積める環境で働きたい、と考えたのが一番大きな理由です。北澤先生がおっしゃったように、体力のあるうちにというのもありますし。それに加えて、記憶力も年齢とともに低下していくので、ある程度経験を経てから新しい環境で新しい仕事を始めるのは難しいと思いました。「若いときの苦労は買ってでもせよ」ですね。今のうちに色々と経験を積んでいきたいと考えたときに、私は商標の弁理士ですので、やはり商標で様々な仕事ができる事務所に勤めたいというのがありました。
- ありがとうございます。では、次のテーマに移りたいと思います。
転職先としてTMIを選んだ理由を教えてください。
- もしかすると、TMIに興味を持つのと転職を考えるのは前後するかもしれませんが。まずは北澤先生から。
北澤:
TMIは大きくて有名な事務所なので、新卒時にも入所したいと思っていました。ただ、当時は新卒での募集を積極的に行っていなかったようですし、凄い経験のある先生ばかりが在籍していたので、とてもハードルが高くて応募する勇気がなかったんです。それで、ある程度弁理士として経験を積んでからTMIにトライしてみようと考えていました。転職を考えていた時期は少し自信も出てきていたので、それなら今TMIにチャレンジしてみようか、と。
- なるほど。それで、最初の就職から2年後の転職になったということですね。ありがとうございます。それでは次に村上先生、お願いします。
村上:
先ほどの理由で転職を考えていたときに、TMIで働かれていた知り合いの先生にお話をしたところ、ちょっと見学に来てみたら?ということになりました。当初は大きい事務所への転職というのは考えていなくて。TMIは有名ですし、やはりハードルが高かったので、とりあえず見学だけと思っていたんです。しかし実際に先生方とお会いしてみると、想像通り持っていらっしゃるスペックは高そうだったのですが、思っていたよりもずっと温かそうな方々だと感じました。それで心が動きまして、ダメ元でTMIを受けてみようかなと。
- そうしたら見事、内定をもらえたと。
村上:
はい、嬉しかったです。
- ありがとうございます。次は飯田先生、お願いします。
飯田:
はい。私が弁理士試験に合格した2005年頃は、商標弁理士の募集が本当になかったんです。そのうえ、私は弁理士としては未経験だったので、まずはクライアントの立場で知財を学ぶことから始めようと考え、企業の知財部に就職しました。TMIには大学時代から面識のある商標弁理士の先生がいらっしゃって、生き生きと働いている姿を見ていたので、私もいつかTMIに入れたらなと思っていました。そんな思いを長年抱いていたときに声を掛けていただいて。しかも、TMIに勤める知り合いの先生方は多くが弁理士っぽくない(笑) 弁理士のイメージを覆すような先生ばかりでした。
- ちょっと脱線するんですが、皆さん、弁理士ってどういうイメージを持っていましたか?
村上:
社交性がない人が多い(笑) 自分の中に入り込んで、パソコンに向かって仕事をしているイメージですかね。
北澤:
私の大学のOBに弁理士の先生がいらっしゃって。何というか、大学の先生の延長みたいなイメージでしょうか。少なくとも、今の私のような落ち着いていない感じではないと思います(笑)
飯田:
物静かで黙々と仕事に取り組む方が多いイメージです。TMIの先生方はみんな明るくて元気ですよね。最近は若い先生も増えているし。
- (採用担当として)頑張っています、はい(笑) では、中河先生お願いします。
中河:
私は、大きく2つの理由がありました。ゼミの先輩が在籍していたり、先生の講義を受けたりと、大学時代からTMIを知っていて。その先生方が明るくて面白い方々だったのと、ホームページからもユニークで変わった事務所という印象を受けたので、TMIは何かすごく新しいことをやっているというイメージを持っていました。採用面接でも先生方の印象は良かったのですが、「体力に自信がありますか?」と聞かれたのはドキッとしましたね(笑)
あと、飯田先生と被るのですが、圧倒的に案件数が多いというのも理由の一つでした。やはり、幅広くたくさんの案件に携わりたかったので。J-PlatPatで検索してみても、TMIからの商標の出願件数は突出していました。しかも、クライアントはヨーロッパの有名ブランドや米国の大手IT企業。大規模なスポーツ大会や博覧会に関わっている点も興味がありました。あとは、弁護士の先生方と一緒に訴訟や交渉の案件にも携われるのも魅力ですね。
- ありがとうございます。
(後半(Vol.2)に続く)