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【特許商標ブログ】座談会-20代・30代でTMIに転職した弁理士 vol.4
2023.03.30
(前半(Vol.3)からの続き)
TMIでこれまで実現できたこと、今後実現したいことを教えてください。
- ではまず、黒田先生、お願いします。
黒田:
弁理士として業務の幅をもっと広げたいという思いでTMIに転職しましたが、それは実現できていると感じます。TMIは、大抵のことはやろうと思えばやれる環境ではないでしょうか。たとえば、新規事業を始めたいと思ったとして、きちんと企画を考えてプレゼンし、将来の収益を見込めるなど価値があると判断されれば、実現できます。新しいことにチャレンジするのを良しとする風土がありますね。
また、出願以外の弁理士業務、例えばコンサルティングといった領域でも興味があればチャレンジできます。
- なるほど。そういえば黒田先生はTMIで英語版のPodcastもやられていますね。きっかけは何だったんでしょうか。
黒田:
以前から頭の中に構想はあったのですが、それを先輩弁理士との雑談でポロッと話したのがきっかけです。さらに遡れば、一昨年のTMIの所内報で、TMI創業時のメンバーである稲葉先生のインタビュー記事を読んだときに、海外への情報発信の重要性を認識しました。海外ではPodcastをやっている事務所があることも知っていたので、それならばTMIでも英語版のPodcastを通じて海外に情報発信をすればよいのでは、と着想を得ました。
TMIの経営陣にプレゼンをしたときも反対されることはなく、むしろ挑戦してみてはという感じでOKをもらい、スタートしました。
- なかなか面白そうな企画ですよね。ありがとうございます。続いて冨田先生、お願いします。
冨田:
黒田先生と同様になりますが、仕事の幅が広がって自由度を高めることができたと思います。以前勤務していた特許事務所では外国(内外)の部署に所属しており、クライアントが固定されていたので、何年先も同じような仕事をしているかも…と不安になりました。別の特許事務所では国内の業務を担当していましたが、逆に外国の業務があまりありませんでした。
TMIでは、最初のうちこそ業務の範囲は限定的だったものの、今では国内や外国(内外)の仕事をバランス良く行っています。このような事務所はそれほど多くないのではと感じています。
また、弁理士が海外留学できるというのもTMIの魅力の一つです。2年程度の長期の留学・研修も可能なので、単なる語学留学ではなく、留学先の国の法律を勉強できる機会にもなり、とても素晴らしいと思います。私も将来はぜひ海外留学を経験したいと考えています
- ありがとうございます。将来の海外留学、実現できるといいですね。では次に竹内先生、お願いします。
竹内:
私は元々無効審判や訴訟のような係争系の業務を経験したかったのですが、TMIでは実際にそのような業務を担当しています。挑戦したいという意思表示をすることで、思ったよりも早くそれらの業務を経験できました。
仕事の幅という観点でも、非常に広がったと感じています。たとえば、入所してしばらくは専門である化学系の技術分野の案件を担当していました。そのうち、多くの弁理士が在籍しているTMIにおいて、自分をどのように活かすか考えようになりました。また4、5年ほど前から、世間の関心が高まっているDXやAIという情報系の技術を化学系の観点で活用するような発明も大事になるだろうと考え、まずは情報系の仕事にまで幅を広げたいと思っていました。そこで、情報系を専門とするパートナー弁理士の先生に相談したところ、少しずつ情報系の案件も担当させていただけるようになりました。今では、それらの分野もそれなりの件数を担当していますので、将来的に化学系の発明と複合させていければ良いなと思っています。
さらに、私は以前、特許庁の審判部に審判決調査員として出向させていただきました。多くの案件を担当している時期の出向にもかかわらず、手を挙げたところ快く送り出してもらえました。将来的には内部の勉強会や外部でのセミナー、さらに実務において、色々と事務所に還元したいと考えています。
- ありがとうございます。確かに竹内先生は色んなことにチャレンジしている印象があります。今後もチャレンジする精神は忘れないでもらえればと思います。それでは最後に中山先生、お願いします。
中山:
私はそもそもチームで働くことが好きなんです。TMIの商標系の弁理士は、不正競争防止法や著作権法のような商標とは異なる法域についても検討して、クライアントにアドバイスする必要がある場面もあります。そのようなとき、同じ案件を担当しているチーム内で先輩弁理士や弁護士の先生に色々と意見を頂き、自分にはなかった知見も踏まえて、クライアントにアドバイスすることができています。チームで働くのが好きというだけでなく、大変勉強になりますし、新たな知見を得ることは楽しくもあるので、TMIはそういった面でもとても良い環境ではないでしょうか。
また、重要な案件を大きなチームで担当することもあります。たとえば、私はある商標の登録を目指す業務を、弁護士の先生は同じまたは関連する商標で訴訟や不正競争防止法の業務を担当する、という形です。定期的に進捗状況を共有し、お互いの主張内容に矛盾がないかなどを確認しており、大変やりがいのある仕事だと感じています。
また、今は時短で働かせていただいていますが、簡単な仕事だけでなく、責任ある仕事もアサインいただけているのも嬉しいところです。
- 商標だけでなく、不正競争防止法や著作権法の視点からも検討できるというのはいいですね。
中山:
多くは弁護士の先生が検討するのですが、商標系の弁理士も検討する場面はあります。弁護士の先生の検討内容は大変勉強になりますし、それ以降の検討の際に参考にしています。
- ありがとうございます。最後に言い残したことがあれば、どなたでもよいのでお願いします。
竹内:
転職するなら、経験の浅い若いタイミングの方が良いと思います。組織になじむにはある程度時間が掛かるでしょうし、この仕事は学ぶべきことが多いので、早いタイミングで納得できる転職をしたうえで、その組織に長く在籍して色々と吸収した方が、結果として自分のやりたい仕事を早くできるようになるかと思います。また、弁護士は司法修習を終えてからすぐに入所して長く在籍する先生が多いので、若いうちにTMIに入所した方が弁護士の先生と年齢も近く、仲良くなりやすいのではないでしょうか。
冨田:
TMIはレベルが高く、ある程度経験を積んでからでないと転職することが難しいと思われていますが、外から見るほど転職のハードルは高くないです。仕事の質は当然高いものを求められますが、仕事のできる先輩弁理士や弁護士の先生方が熱心に指導してくださるので、むしろ早めにTMIに入所してそのような先生方から色々と指導してもらったり吸収したりした方が、効率的に仕事の質を高められると思います。
黒田:
弁理士は会社員と違って、いわば資格業であって自分の能力をそのまま仕事に活かすことができる職業ですから、自分に合った職場を探す転職についてはフレキシブルに対応できるはずです。若いうちにTMIに転職して良かったと私は感じていますので、ぜひその目でTMIの様子を見て、興味を持っていただければと思います。
- 先生方、本日はありがとうございました。
了