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【TMI拠点紹介ブログ Vol.9】 日系企業の東南アジア展開を支える中核拠点 ―バンコクオフィス―
2026.04.21
TMI総合法律事務所は、2019年1月、東南アジアの主要拠点の一つであるタイ・バンコクにオフィスを開設しました。ASEANの中核として多くの日系企業が進出し、地域統括拠点としても重要な役割を担うタイにおいて、現地に根ざしたリーガルサービスの提供体制を整えています。本稿では、バンコクオフィスの取り組みやその魅力についてご紹介します。
拠点開設の背景
タイは、ASEAN諸国の中でも比較的早期に民主的な政治体制と資本主義経済を確立し、これまで多数の日系企業が長年にわたり安定した事業活動を展開してきました。加えて、メコン経済圏(カンボジア、ラオス、ミャンマー、タイ、ベトナムの5カ国を中心とする東南アジアの経済圏)への優れたアクセスや、製造業を中心とした産業集積といった経済的優位性を背景に、現在においても多くの日系企業が東南アジア地域の統括拠点をタイに設置しています。
こうした経済環境のもと、現地に常駐し、クライアントの多様かつ高度なニーズに対して迅速かつ的確に対応できる日本人弁護士およびタイ人弁護士の重要性は一層高まってまいりました。これを受けて、タイ・バンコクオフィスの代表を務める高祖大樹弁護士が、2019年1月、同オフィスを開設するに至りました。

人員体制/取扱案件
日本人弁護士2名、タイ人弁護士3名という体制で船出した当オフィスですが、クライアントの皆様から寄せられる多種多様かつ高度なニーズにお応えすべく、現在ではオフィス規模を大幅に拡張し、タイ人弁護士17名、パラリーガル3名、現地スタッフ3名(2026年4月時点)を擁する体制へと発展しております。
取扱分野においても、TMI東京オフィスと遜色のない水準で、コーポレート・M&A、不正調査、訴訟対応、労務、個人情報、不動産、規制調査、税務など、幅広い領域を網羅しております。特にコーポレート分野では複雑なリストラクチャリング案件への対応実績を有し、また訴訟分野においては、タイでは稀有な最高裁・高等裁判所における逆転勝訴を獲得するなど、顕著な成果を上げております。
このように各分野において蓄積された専門性と実績を基盤に、タイの有力ローファームにも比肩し得る、質の高いリーガルサービスを一貫して提供しております。

現地の法制度の特徴
東南アジア諸国に対しては、法令の不明確さや司法判断への不信、さらには贈収賄の横行といったイメージが語られることも少なくありません。
しかしながら、少なくともタイにおいては、商務省管轄の会社登記制度や外資規制をはじめとする法令の体系化・明文化が進み、実務上も一定の予見可能性が確保されています。
また、裁判所においても、外国企業が当事者となる紛争においても、手続的公正が確保された上で、比較的安定した判断が示されるケースが多く見受けられます。
さらに、贈収賄についても、近年はコンプライアンス意識の高まりを背景に、企業活動の現場において公然と行われるような状況は限定的であり、少なくとも一般的な事業運営において常態化していると評価するのは適切ではないと考えられます。
なお、近年、外資規制の運用は一層厳格化しており、タイに進出する外国法人に求められる手続は、従前にも増して高度化・複雑化しております。
このような環境の下、TMIバンコクオフィスといたしましては、最新の規制動向を的確に踏まえつつ、実務に即した具体的かつ実行可能なアドバイスを提供することで、クライアントの皆様の不安や不確実性を払拭し、円滑な事業運営を力強く支援するリーガルサービスの提供に努めております。
タイ・バンコクオフィスメンバーの声
TMIでの勤務は、幅広い実務経験を得る機会を提供してくれます。複雑な契約交渉や紛争対応への関与、不正調査業務に至るまで、法律実務のさまざまな側面を実地で経験しております。
また、当オフィスではクロスボーダー案件も多く取り扱っているため、日本をはじめとする海外のクライアントや関係者、専門家と直接協働する機会があります。こうした経験を通じて、タイ法の枠にとどまらない広い視野で法務を捉える力を養うことができています。
これらの多様な実務経験は、私の弁護士としての能力、専門性の向上に大きく寄与しており、弁護士としてより総合的かつ実務対応力の高い人材へと成長する糧となっています。
TMIで働くことを選んだ主な理由の一つは、タイ法務に携わりながら国際的な環境で実務経験を積むことができる点です。当事務所のクライアントの多くは外国企業、特にタイに投資・進出している日本企業であり、そのため業務にはクロスボーダー案件や他国オフィスの弁護士との連携が含まれることが少なくありません。
このような経験は、主として国内クライアントを対象とした案件を中心に取り扱うローカルの法律事務所とは異なる点です。TMIバンコクオフィスでは、国際的なクライアントと関わりながら、各拠点の弁護士と協働する機会が多く、より広い視野を養うことができています。
また、職場のカルチャーも大きな魅力の一つです。同僚は非常に協力的で、業務外でも交流する機会が多くあります。週末に食事や外出を共にしたり、旅行に出かけたりすることもあります。こうした交流を通じて新たな人との出会いも生まれ、同僚が互いの友人を紹介し合うことで、仕事面だけでなく私生活においても人脈を広げることができています。
総じて、TMIバンコクオフィスでの勤務は非常に充実した経験となっています。国際的な実務機会、支え合う職場環境、そして人とのつながりを築く機会が揃っている点が、弁護士として成長していく上で大きな魅力となっています。
Pornphan Uasunthonphanit(Ploy)弁護士
前職のタイ最大手の弁護士事務所での勤務は特定の分野に業務が限定されていたため、より幅広い知識と実務経験を得ることを目的として、TMIバンコクオフィスに入所しました。
入所後は、さまざまな分野の案件に携わる機会に恵まれ、新たな分野においても自身のスキルを柔軟に応用しながら実務経験を積むことができています。当オフィスでは非タイ企業のクライアントが多く、各国の拠点とも密接に連携して業務を進めるため、国際的な環境の中で働くことができる点も大きな特徴です。
また、メンバーが積極的に成長の機会を与え、親身にサポートしてくれる点もTMIバンコクオフィスの魅力だと感じています。職場は高い専門性とプロフェッショナリズムを備えながらも、親しみやすく働きやすい雰囲気に満ちています。



