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自動運転の法務の基礎(1)自動運転の分類・AIアーキテクチャ・開発動向
2026.11.04
TMI総合法律事務所 モビリティ&テクノロジープラクティスグループでは、2026年8月に自動運転ワーキンググループ(自動運転WG)を立ち上げ、技術・ビジネス・法規・責任論を横断する全12回の研究会を進めています。本連載「自動運転の法務の基礎」は、その検討成果を弁護士・弁理士の観点から整理してお届けするものです。
第1回のテーマは「自動運転の分類・AIアーキテクチャ・開発動向」です。法務の連載が技術の解説から始まることを意外に思われる向きもあるかもしれません。しかし、自動運転の法的論点は、いかなる技術を前提とするかによって結論を異にする可能性があります。カメラのみで走行する車両とLiDAR(Light Detection and Ranging)を併用する車両とでは事故後の立証構造が異なり、高精度地図に依存する車両とそうでない車両とでは型式認証における説明の在り方が異なります。さらに、「AIの判断過程は説明できない」という前提が揺らげば、製造物責任も刑事責任も議論にも大いに影響を与えます。本稿では、2026年9月に米国で商用サービスを開始したテスラのサイバーキャブを素材に、技術の現在地を法務の視点から読み解きます。
サイバーキャブが示したもの:ドライバーレス専用車とコスト構造
報道によれば、テスラは2025年6月にテキサス州オースティンにおいてモデルYを用いたロボタクシー配車サービスを開始し、2026年1月には安全監視員が同乗しない運行に移行したうえで、同年9月3日に専用車両「サイバーキャブ」を正式に発表し、翌4日から有料の商用運行を開始しています[1]。ステアリング、アクセル、ブレーキおよびミラーのすべてを廃した、二人乗りの車両です。
法務の観点から注目すべきは、その性能よりもむしろコスト設計です。不要部品の徹底的な排除、モデルYと共用するカメラ8台の構成、レーダー・LiDARの不搭載、高精度地図(HDマップ:High Definition Map)の不使用、無塗装樹脂外装、航続距離を抑えた廉価なバッテリー。車両価格についてテスラは3万ドル未満とする目標を公表しており、他方でWaymoの従来車両のコストは10万ドル超(新世代車両でも約7万ドル)と報告されています[2]。車両コストには数倍の開きがあるとみられます。これは、社会実装段階における価格競争を見据え、「どの装備を省いてもなお安全といえるか」という問いを商品設計の中心に据えた設計思想の表れといえます。
日本の法制度の観点からは、サイバーキャブは二つの問いを提起します。第一に、運転者が定位置において操作することを前提に規定された保安基準(操縦装置、かじ取装置、制動装置、後写鏡等)に、操作系を持たない車両をいかにして適合させるか。米国でも、商用運行の開始と同時に、運輸省道路交通安全局(NHTSA)が、テスラによる連邦自動車安全基準(FMVSS)への自己認証の根拠を確認する監査(約1,000台が対象)を開始したと報じられており、現実の規制課題となっています[3]。第二に、冗長性を削減した設計を、事故が発生した場合に「通常有すべき安全性」を欠くものと評価すべきか。前者は次回(車両法規制・認証制度)、後者は製造物責任の回で検討したいと考えていますが、いずれも技術が法制度の前提を変えつつあることを示す典型例です。
E2Eアーキテクチャの三世代とセンサー・地図の選択
自動運転AIは、「このような場合にはこうする」という規則を人間が記述するルールベース型から、センサー入力から操舵・加減速の出力までを単一のニューラルネットワークが担うE2E(End-to-End)型へと移行しつつあります。E2E型はさらに、画像ベースE2E、VLM(Vision Language Model:視覚言語モデル)、VLA(Vision Language Action:視覚言語行動モデル)という三つの世代に区分して理解すると、理解しやすいです。
| 世代 | 方式 | 代表例 | 挙動の特徴 |
|---|---|---|---|
| 第一世代 | 画像ベースE2E | テスラFSD v12〜v14 | ピクセル情報から舵角・ブレーキへ直接出力。障害物があるから回避する、という処理 |
| 第二世代 | VLM(視覚言語モデル) | Waymo、日産×Wayve | 工事作業員の合図など言語的・概念的意味を解釈し、紐づく危険を理解して判断 |
| 第三世代 | VLA(視覚言語行動モデル) | 確立した量産例は未だない | 未知の状況でも言語的推論で行動を生成。落下物回避のための一時的な対向車線はみ出しなどを統合的に判断 |
センサー構成も三つの類型に大別されます。① カメラ中心型(テスラ:カメラ8台のみ)、②LiDAR併用型(Waymo第6世代:カメラ13台・LiDAR 4基・レーダー6基、日産の次世代ProPILOT:カメラ11台・LiDAR 1基・レーダー5基)、③ マルチセンサー型(ファーウェイADS4。構成は報道による)です[4]。
カメラは、二次元かつ可視光領域の認識にとどまるため、強い逆光の場合(明暗差がカメラの限界を超える)や、夜間の場合(光量の不足)には物理的な限界がありますが、テスラは、報道によれば700万台を超えるEVフリートから収集されるデータ量によってこの弱点を補う戦略を採っています。日本では、地域によって降雪や降雨の影響も大きいこともあるため、浮遊物によって反射・散乱が起こりやすいLiDARや、センサー表面への雨・雪の付着によって性能が低下するミリ波レーダーの短所が表面化しやすく、カメラと比較しても一長一短があります。これらの観点も踏まえて、いかなるセンサー構成を要求すべきかは、現在も技術革新が進行している論点です。
もう一つの分岐点が、高精度(HD)地図への依存の有無です。Waymoや日産はセンチメートル精度の地図を事前に整備・配信する方式を採り、その整備範囲がそのまま走行可能な範囲、すなわち運行設計領域(ODD:Operational Design Domain。法令上は「走行環境条件」に対応)となります。これに対しテスラは、ナビゲーション用の通常地図のみで走行し、新たな地域への即時の展開を可能としています。この相違が法制度にいかなる影響を及ぼすかは、後ほど改めて検討します。
SAEレベルと日本法の接続、「レベル2++」が肥大化する理由
自動運転の「レベル」は、SAE International(米国に本部を置く自動車技術者団体。旧称Society of Automotive Engineers)が策定する規格SAE J3016が定める0から5までの6段階で議論されることが一般的です[8]。最大の境界はレベル2と3の間にあります。レベル2までは動的運転タスクの主体が運転者であるのに対し、レベル3以上ではこれがシステムに移ります。さらにレベル4以上では、走行環境条件を逸脱した場合に車両を安全な状態へ移行させる制御であるMRM(Minimal Risk Maneuver:リスク最小化制御)までをシステムが担います。
注意を要するのは、SAEレベルがあくまで技術的な分類であって、法的効果を直接導くものではないという点です。日本法は、第一に道路運送車両法第41条第2項の「自動運行装置」(2019年改正。レベル3以上に対応)、第二に道路交通法の「特定自動運行」(2022年改正。レベル4の無人走行に対応)という二つの概念によってこれを受け止めています。後者は道路交通法上の「運転」から除外されるため(道交法2条1項17号)、運転者ではなく、運行主体や製造者の責任が問われる構造となります。
ここで「レベル2++」という概念に触れておきます。これはSAEの用語ではなく日本政府のモビリティ・ロードマップ上の概念であり、SAE上はレベル2と評価されるものです。消費者の過信リスクが指摘される一方、メーカーの行動としては合理的な側面があります。自動運行装置(ADS:Automated Driving System)としての認証を取得すれば認証水準が上がり、作動中の法的責任も大きく引き受けることになるため、運転支援(ADAS:Advanced Driver Assistance Systems)の延長として整備するという選択が働くからです。レベル2++の拡大は、技術的制約の帰結である以上に、認証・責任の制度設計が生み出した誘因の帰結と見るべきでしょう。
現状との隔たりについても確認しておきます。モビリティ・ロードマップ2026は2030年までに自動運転サービス車両1万台を目標として掲げ[5]、第三次交通政策基本計画もこれを大目標としています[6]。他方、道路交通法に基づく特定自動運行の許可は延べ12件(2026年5月時点)にとどまり[7]、その内実もゴルフカートや小型EVバスなど、バス型かつ低速・固定ルートのものに限られています。この大きな隔たりを埋めるのは、技術のみならず、認証と責任に関する制度設計です。
この構図を大きく動かす発表がありました。2026年9月15日、タクシーアプリのGO、Waymoおよび日本交通の3社は、戦略的パートナーシップの合意を公表し、2027年中に東京においてレベル4による国内初の完全無人の商用タクシー運行を開始し、段階的に100台規模を目指すと発表しました[9]。Waymoが自動運転技術と車両管理基盤を、日本交通が運行管理と営業所運営を、GOが配車アプリと全体設計を担う分業体制です。
これが実現すれば、上記の隔たりは大きく縮小することになりますが、米国で開発・運用されてきた車両と運行体制を日本の型式認証・特定自動運行許可の枠組みにいかに載せるかという、本連載がこれから扱う論点が現実の課題となります(正式な運行開始は、安全性の確認と許認可の取得が前提とされています)。
同時期には、他社の動きも相次いで報じられています。日産は、横浜市で実施してきたセレナベース車両による実証(2026年度は10台規模。セーフティドライバー同乗のレベル2)を経て、2027年度には都心部においてドライバーレスのレベル4によるサービスの一部運行と事業開始を計画していると報じられており、Wayve・Uberとの3社によるロボタクシー協業(2026年後半に東京都内での試験運行を準備)も公表されています[13]。また、テスラは2026年9月11日にサイバーキャブを日本で初公開しましたが(東京・大阪・名古屋の4会場での展示のみで、試乗は不可)、報道によれば、日本での展開時期は未定であり、まずは運転支援システムFSDの2026年中の国内導入を優先する方針とされています [14]。国内におけるレベル4実装をめぐる各社の動きは、2027年をいわば日本における「LV4 ロボタクシー元年」として動き始めています。
「E2E=ブラックボックス」は本当か:テスラ発表の法的意味
法務の議論はこれまで、「E2E型AIの判断過程は説明できない」という前提の上に組み立てられてきました。製造物責任における欠陥の立証、刑事過失の認定、型式認証における審査可能性は、いずれもこの前提を出発点としています。この前提に正面から異議を唱えたのが、2026年6月のコンピュータビジョン分野の国際会議(CVPR 2026)におけるテスラの発表です[10]。
発表の趣旨は、E2Eモデルの内部には物体検出、深度推定、標識の文字認識、セマンティックセグメンテーションなど16種類以上の代理タスクが訓練的に組み込まれており、人間が理解可能な中間表現が多数存在する、というものです。車載時に外部出力していないだけで、「中は見えない」わけではない、という主張です。
これを法務の視点から評価すれば、事故原因の究明および製造物責任の立証において、AIの判断過程の説明可能性を拡げ得る技術的アプローチとして重要な意義を有します。もっとも、正確な理解が必要です。この発表は「説明できる可能性がある」という段階のものであり、「説明できた」ことを示すものではありません。
現時点において、E2E型AIの判断過程はなお実質的にブラックボックスの状態にあります。もっとも、今回の発表が示唆するように、ある場面でAIがなぜその動作を行ったのかを、事後的・回顧的に技術の裏付けをもって説明できるようになれば、AIのブラックボックス問題は解決に向かう可能性があります。その場合には、中間表現等の判断過程をどこまで記録させるかという保安基準等の要件と、記録された情報の保存・開示義務の在り方が、認証制度や契約条項の次の論点として議論されるべきことになるでしょう。
技術選択が法的論点を変える:ODD説明、冗長性、立証構造
先に解説した技術上の選択は、それぞれ異なる法的論点につながりを有します。ここでは三点を挙げます。
HD地図と型式認証。 道路運送車両法の型式指定審査では、自動運行装置が作動する走行環境条件の具体的範囲が審査の対象となります。HD地図依存型は「整備範囲=ODD」という構造を有するため、ODDの地理的な範囲を明確に画定しやすいという制度上の利点があります。もっとも、これは審査の対象範囲を特定しやすいというにとどまり、そのODD内での安全性は、地図の有無にかかわらず、実車試験とシミュレーションを組み合わせたシナリオベースの検証によって示す必要があります。他方、地図不要型のE2Eは走行可能な範囲に明示的な限定がないため、型式認証におけるODDの境界の設定と説明が困難となり、検証すべきシナリオの範囲自体が広がるため、より大規模な安全性検証資料が必要になると見込まれます。デジタル庁も、2025年1月公表の資料において、事前の3次元地図と高価なセンサーをどこまで削減し得るかを重要課題として提起しており[11]、技術の進歩が認証制度の前提を変えつつある局面にあります。
冗長性と保安基準。 自動車の電気・電子システムの機能安全に関する国際規格であるISO 26262は、故障時にも危険を回避できるよう、リスクの大きさに応じて冗長性等の安全方策を設計に組み込むことを求めています(ただし、同規格はそれ自体として法的拘束力を有するものではありません)。これとは別に、法令上の要件としては、保安基準が、自動運行装置の有無にかかわらず自動車一般について、独立に作用する2系統以上の制動装置を備えること(保安基準第12条第1項)や、主制動装置が故障した場合にも自動車を停止させ得ることを求めており、ロボタクシーもその例外ではなく、これを欠く車両には認証が与えられません。他方、センサーの冗長化については、特定のセンサー構成を義務付ける保安基準はなく、各メーカーの設計判断に委ねられています。Waymoや日産は、その判断として、カメラの不調時にLiDAR・レーダーによって安全を確保する冗長設計を採用しています。
それでは、LiDARの搭載自体を保安基準で義務付けるべきでしょうか。TMIの自動運転WG内の議論では、どの時点の技術を前提にどこで走行させるかによって、保安基準の問題とすべきか法的責任の問題とすべきかが変わり得るのではないかなどの意見が示されました。国際的な規制の潮流が仕様規定から性能規定へ移行していることに照らせば、特定のセンサーを義務付けるのではなく、性能要件と責任ルールの組合せによって解決する方向が自然と考えられますが、この点は製造物責任の回で改めて論じたいと考えています。
センサー構成と訴訟上の立証。 LiDAR併用型は、点群データが記録・保存されていれば、事故時に3次元の点群データによって精緻な空間再構成が可能であり、訴訟上、立証の素材という点で有利に働き得ます。カメラ中心型には、画像からの距離推定に依存する分、この点で限界があり得ます。もっとも、事故情報計測・記録装置(EDR)や作動状態記録装置(DSSAD)の法定記録項目は車両の挙動や自動運行装置の作動状態・時刻等であり、点群や映像といったセンサーの生データをどこまで保存するかは現状は各メーカーの設計に委ねられています。他方、カメラやLiDARといった視覚系部品の不良が特定できる場合には、部品メーカーに対する追及の途が開かれます。メーカーによるセンサー構成とデータ保存設計の選択は、事故後に自社がいかなる立証を行い得るかをあらかじめ規定する選択でもある、という視点が重要です。
あわせて、日本固有の走行環境にも触れておきます。米国や中国の先行事例では、走行可能な道路や乗降場所を限定してサービスを展開しているのに対し、日本では、狭隘な道路や見通しの悪い交差点が多く、歩車混在の環境も広くみられることから、対応すべきエッジケースが多くなりやすいと指摘されています。たとえば、日本の公道における黄色の中央線は、追越しのための越線が禁じられているため、先行車両が著しく低速であっても、ルールベースであれLLM(大規模言語モデル)であれ、法規に忠実である限り、先行車両を追い抜くことができません。東京では、左折専用レーンと黄色線が重なる場面における判断がとりわけ困難です。こうした「ルールどおりでは走れない」場面の取扱いは、道路交通法の回において、警察庁の検討状況とあわせて取り上げたいと考えています。
社会的受容と法的責任の線引き:法律家・法務部の役割
最後に、私見を述べます。過疎地域における高齢者の移動手段の確保という社会課題に対し、1台数千万円から億円単位のロボタクシーでは導入の障壁が高く、課題の解決には結び付きません。他方、廉価であっても事故率が高ければ社会は受容しません。そして、事故率が十分に低くとも、製造者・運行者が常に法的責任を負う制度の下では、事業としてのサービス提供自体が成り立たなくなります。
もちろん、事故ゼロを目指すことは安全性を確保するうえで重要な理念です。もっとも、事故の可能性が完全にゼロとなることを走行の前提条件とする場合には、ロボタクシーの実現は相当先になると考えられます。ここで参考となるのは、既存の自動車や二輪車をめぐる現実です。軽自動車の安全設計や安全装備の内容は車両によって差があり、後席乗員を保護するエアバッグの装備も保安基準上は義務付けられていません。二輪車は四輪車に比べて乗員保護の点で危険性が高いものの、そうした特性をもつ乗り物のカテゴリーとして社会的に受け入れられています。製造物責任法上の欠陥は、製造物の特性や通常予見される使用形態等を考慮して「通常有すべき安全性」を欠くか否かで判断されるため、考え得る最高水準の安全装備を備えていないことだけを理由として、直ちに欠陥が認められるわけではありません。このことは、社会が、車両の大きさや価格といった物理的・経済的な制約を前提として、製品ごとのパッケージに応じたリスクのトレードオフを一定程度許容していると解することもできます。もっとも、保安基準等の法令上の基準に適合していれば欠陥が否定されるというものではなく、個別の事案では設計上の判断の合理性が問われ得る点には留意が必要です。自動運転についても、「どのような基準・規格の下で、どの程度の安全水準であれば許容されうるのか」の線を法的見地から明確化することが、社会的に受容可能な商品設計を可能にします。
TMIの自動運転WG内の議論では、この線引きを最も困難にしているのが刑事責任であるとの指摘もありました。国土交通省や警察庁といった自動運転を推進する立場にある行政機関が「この場合は責任を問わない」と述べたところで、検察・司法の判断と遺族等の社会一般の心情の前では、必ずしもその線引きが維持される保証がないという点です。米国の航空分野では、事故調査機関が捜査当局よりも強い権限を有し、再発防止のための調査に免責を与える仕組みが存在しますが、日本では同様の議論が成立しにくく、このことが開発・導入の遅れの一因となり得るとの意見もありました。
弁護士や企業法務担当者の役割の1つには、この線引きに予見可能性を与えることにあります。技術の現在地を正確に把握したうえで、いかなる設計上の選択がいかなる法的リスクに結び付くかを示すこと。本連載は、そのための基礎を回を追って整理していきます。
おわりに
次回は「車両法規制・認証制度・保安基準・国際基準」を取り上げます。2026年6月には、国連の自動車基準調和世界フォーラム(WP.29)において、レベル4を含む自動運転システムに関する国際基準が採択されており[12]、今後はこれを日本の保安基準に取り込む形で、レベル4に向けた国内法の整備が進むことが見込まれます。
連載の予定は次のとおりです。
(1)自動運転の分類・AIアーキテクチャ・開発動向(本稿)
(2)車両法規制・認証制度・保安基準・国際基準
(3)道路交通法・特定自動運行許可・免許制度
(4)AI安全性評価・開発プロセス・公道実証
(5)責任論総論・自賠法・民事責任・損害保険
(6)刑事責任・行政責任・事故調査
(7)製造物責任・ソフトウェア/AI欠陥
(8)メンテナンス・OTA・認証後適合性管理
(9)サイバーセキュリティ
(10)インフラ・通信・V2X
(11)サービス提供・許認可・自動運転バス
(12)AI特許・データ・標準化・独禁法・経済安全保障。
【免責事項(Disclaimer)】
本稿に記載された見解は、あくまで執筆者の個人的な見解であり、TMI総合法律事務所の事務所としての見解を示すものではありません。本稿の記載内容は、執筆時点(2026年10月)において入手可能な公開情報および報道に基づくものであり、その正確性・完全性を保証するものではなく、その後の制度改正や技術・事業環境の変化により内容が現状と異なる可能性があります。各社の技術・コスト等に関する数値は、各社の公表値又は報道・外部推定値に基づきます。また、本稿は一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の案件に関する法的助言を構成するものではありません。
執筆:TMI総合法律事務所 弁護士 岡本敬史
出典・参考資料
[1] テスラ、サイバーキャブ配車開始 ハンドル・ペダルなしE2E自動運転(日経クロステック)https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/mag/at/18/00006/00919/
[2] テスラ「サイバーキャブ」の衝撃 車の稼働率10倍へ、収益構造が激変(日経クロステック)https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/03800/101900003/?ST=singleview&i_cid=nbpnxt_futurelink_parent
[3] NHTSA Opens Audit Into Tesla Cybercab Hours After Austin Ride Launch(Motor1.com) https://autos.yahoo.com/policy-and-environment/articles/nhtsa-opens-audit-tesla-cybercab-102131956.html
[4] Waymo第6世代ドライバー・日産次世代ProPILOT・Huawei ADS 4のセンサー構成:Waymo公式ブログ "Meet the 6th-generation Waymo Driver"(2024年8月) https://waymo.com/blog/2024/08/meet-the-6th-generation-waymo-driver/ /日産自動車ニュースルーム「次世代ProPILOT」 https://global.nissannews.com/ja-JP/releases/next-gen-propilot-technology 他
[5] 「モビリティ・ロードマップ2026」(2026年7月21日デジタル社会推進会議決定) https://www.digital.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/2415ad00-6a79-4ebc-8fb1-51a47b1b0552/11045673/20260721_meeting_mobility_01.pdf
[6] 「第三次交通政策基本計画」(2026年1月16日閣議決定、国土交通省) https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/transport/sosei_transport_tk_000257.html
[7] 前掲5
[8] SAE International, J3016_202104 "Taxonomy and Definitions for Terms Related to Driving Automation Systems for On-Road Motor Vehicles"(2021年4月) https://www.sae.org/standards/content/j3016_202104/
[9] GO株式会社プレスリリース「GO、Waymo、日本交通 自動運転タクシー商用化の実現に向けて合意」(2026年9月15日) https://goinc.jp/news/pr/2026/09/15/6pzjypdxzuza8kawb2ocfg/
[10] CVPR 2026(IEEE/CVF Conference on Computer Vision and Pattern Recognition、2026年6月)におけるテスラの発表。テスラ公式イベントページ「Tesla x CVPR 2026」 https://www.tesla.com/event/tesla-x-cvpr-2026 (発表者は同社AI担当バイスプレジデントのAshok Elluswamy氏。発表内容の第三者による技術的検証は未実施)
[11] デジタル庁 第7回モビリティワーキンググループ資料(2025年1月28日開催) https://www.digital.go.jp/councils/mobility-working-group/6936350f-a070-42d7-8ab1-3bbd9471bba8
[12] 国土交通省公表資料(レベル3・4自動運転に関する国際基準が2026年6月のWP.29で合意、2027年1月頃発効見込み) https://www.mlit.go.jp/report/press/content/002008629.pdf
[13] 日産自動車の自動運転モビリティサービス(横浜市での実証拡大、2027年度の都心部でのドライバーレス・レベル4サービス開始計画)及びWayve・Uberとの協業に関する報道:日産自動車ニュースリリース(2026年9月14日) https://global.nissannews.com/ja-JP/releases/260914-01-j /Wayve・Uberとの協業に関する同リリース(2026年3月12日) https://global.nissannews.com/ja-JP/releases/260312-01-j
[14] テスラによるサイバーキャブの日本初公開とFSDの国内導入方針に関する報道(ニューズウィーク日本版、2026年9月11日) https://www.newsweekjapan.jp/articles/-/333919
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